MARBLE COMICS「やがて、藍になる」読みました
こちらはボーイズラブコミックスのお話となります。
関心ない方、お子様は閲覧なさらぬようお願い申し上げます。
ファン目線なただの雑談ですので、バレに失礼どうぞお許し下さい。

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【あらすじ】
この想いは、藍だ…幼い頃、理由あって「兄弟」として暮らすこととなった大青と紺太。しかし大人になるにつれ、弟・紺太へ兄弟以上の愛情を自覚した大青は、想いに耐えきれず家を出てしまう。ところが数年後、突然実家に戻ってきた大青は、紺太に「家業を教えてくれ」と頼み込み、再び2人の同居生活を始めるのだが…。兄の気持ちを知りつつも、見て見ぬフリをする弟。弟に自分の気持ちを認めさせたい兄。藍染めの工房を舞台に、義兄弟の想いが巡る、えすとえむ期待の和テイストBL!!


えすとむ先生、これまたスゴイ人ですよ。
ちょっと掴めない、その想像力、頭の中を一番覗いてみたい作家さんナンバーワン!
ですが、これはもうしっとり感情の機微、心の襞を丁寧に切り取って見せていて。
短編映画のような仕上がりに唸る。


ではこちらから
     ↓






日本人と「藍染め」

こんなにしっくりくる題材ないわ。
江戸時代から「藍」は日本人の心意気、意気地を写す決意の色だもんね。

のっけから余談ですが、落語や歌舞伎で有名なのが「紺屋高尾」
藍染めの店に奉公する男が花魁道中を見て恋煩い、3年必死に働いてようやく座敷に上がることになる…
ってなお話があるんですが。

この、ラスト、年季の明けた花魁が約束通り男の元へ嫁入りするわけですが、この時、回りの人に「そんな白い手で紺屋の女房が勤まるわけがない」(本気じゃない)と言われて、藍甕の中に惜しげもなく手を漬け真っ青にして女の意気地を見せる…<余談おわり

んなことを、↑を踏んでか踏まずか。<笑

えすとむ先生の描く世界も、人の思いの深さと譲れない気持ち、潔さまで藍甕の中に写してくれてる。<読者はソコを覗き込み

手の爪が藍に染まっているのを見て、胸が苦しくなるトコなんてまさにそじゃないか!

染めの技術と「藍」の性質(ある日突然使命を終えたように染まらなくなる)が、さりげなく血の繋がらない兄弟の「頑なでもどかしい」乱れる心を表現していて切ない切ない~。

別作ではとってもオシャレ、欧風洋物のカホリが素敵なえすとむ先生なのに、ここでは、その骨太な魅力がコマの細部に炸裂してる。

しっとりと、でも闇にクラクラと燃える炎のような「日本人の情念」を描き出しててビックリだ。


たくさんの引き出しをこれからも見せてくれる作家さん。楽しみ!
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by apacheoffice | 2012-01-15 17:15 | ちょっとおしゃべり
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