The North Wind and the Sun

こちらはボーイズラブ小説の二次創作となります。
関心ない方、お子様は閲覧なさらぬようお願い申し上げます。


YEBISUセレブリティーズ 谷地×加賀美 ※18禁

去年、お世話になっているuduki様のところで私がゲットしたキリリク作品「北風と太陽」のアンサーをもうひとつ、身の程知らずを承知で書いてしまいました。

uduki様が加賀美とアルベルトを「北風と太陽」になぞらえて、加賀美が片思いをしていた日々を鮮やかに切り取って読ませて下さったことに激しく感動し、いろんな妄想が誘発され…度重なるご迷惑をお掛けします。

今回も私らしい、エ○堂々と品格疑われる作品に。<笑
いや、相手がアルベルトじゃなくて谷地になるとこうなるぞ、ってことで。

毎度のことですが、くれぐれも、格調高いことにはなっておりませんのでお気を付けください。

では、大人の女性の方のみよろしかったら
     ↓







◇ ◆ ◇





仕事場である【LABO】東京ブランチのショールーム兼社屋ビル(通称コロッセオ)から徒歩二十分程度の道を、加賀美淳弥は、深夜営業のカフェで購入した翌朝用のベーグルサンドの入った袋をぶら下げ、いつものように、青山通りをのんびりと北に向かって歩いていた。

すでに夜の10時を回っており、目指す【APACHE】東京ヘッドオフィスは、すでにメインの照明が落とされ、コンクリートに打ち付けられたロゴの部分がスポットに照らされているだけだ。
正面を通過して裏へ回り、飾り気のないメタリックの階段を、靴音を抑えて気遣いつつ三階まで登る。

ドアを開けるとそこはこのブランドのデザイナー兼オーナーでもある谷地猛流の住居スペース。

そう、仮ではあるが、ここが今の自分の住む家になっているのだ。

二人で暮らすための新しい家の設計を、谷地がこともあろうに世界で今一番多忙と言われて久しいアメリカ人アーキテクト、レオン・アレキサンドロ氏に依頼したことにより、結果的には(いくつか売地の候補地を先月、氏の来日時に一緒に見て回った他は)当然ながらまだ、これといった進展はない。

気づけば男の強引な押しに根負けして始まったこの同居も、かれこれ半年の月日が経過していた。

しかし、以前とは見違えるように片付けられ、ワックスで手入れされたフローリングと観葉植物の葉が艶々と輝く室内を見るだに、もうすっかり我が家だな…と、心のどこかに感じている自分がいる。

なにせ部屋の主よりもよっぽど長く時間を過ごしているのだから当然だ。
今では裏通りのスーパーはもちろん、ゴミ出しの場所にまで精通し(谷地一人の時はきっと掃除もせず、何かあれば下のオフィスに持ち込んでいたのだろう)すっかり自分がこの地に馴染んだことを自覚せざるを得ない。

これは暮らしてみて解ったことだが、高級マンションや省庁官僚の宿舎が立ち並ぶ青山は、一本入ってしまえば静かな古い住宅地であり、生活の場としてもそう悪い場所ではなかった。

加賀美は上着を脱ぎ、申し訳程度の大きさのキッチン・カウンター下に隠されている冷蔵庫から冷えたギネスを取り出した。

その冷たい小さな缶は、今日一日の疲れを癒す薄給サラリーマンのたったひとつのお楽しみだ。

数年前【LABO】ショールームに置いてある見本品を気に入り(社員割引ではあっても)清水の舞台から飛び降りるつもりで自ら購入した柔らかいバックスキンの一人掛けソファーが、高級デザイナーズ・チェアばかりの並ぶ谷地の部屋に妙に馴染んでいるもの嬉しい。

思い切ってあの時、購入しておいて良かったと一人ごち、唯一前のマンションから持ち込んだそれに加賀美がゆっくり腰を下ろした。

高級輸入食材の店のセール日をチェックし、こまめに買い足しているアンチョビやオリーブの油漬け。それを刻んで、キューブになっているチーズとあえて簡単に作ったつまみを、一口目のビールで流し込む。

ふぅ、と首のネクタイを緩めて大きく息を吐いてから。
さてメールチェックでもするか、と、何気なく目の前のノートPCを開くと、画面の立ち上がりと同時にアイコンが点滅し、着信を伝えるポップが浮かび上がった。

「ん?これは…」

最近、ビジネスの場でも、軽い商談ならこれで済ますこともある、いわゆるインターネットを使用した通話や画像を共有するプログラム。

要は夢のテレビ電話、とでも言ったところだろうか。

実はこれを自宅PCに導入したのにはワケがあった。

つい最近までの「家に帰ってまで他人と話すことはない」と思っていた自分がウソのように、このところ全く事情が変わってしまったのだ。

と言っても、断じてあの「ノーパンで世界中をほっつき歩いている妙な輩」のことでは無い。

両親の死後、ただ一人の肉親である姉がエンジニアの夫とともに渡った海外赴任先で男の子を出産、生まれた小さな赤ん坊がどんどん成長し、ついには喋るようになり…

最近では、まだ3歳にもならないクセして、叔父である自分を有に認識し、「ジュンチャ!」と語りかけ、ニコニコと愛らしく笑う。

いわゆる可愛い盛り、なのだが、この甥と言う生き物があまりに愛しくて、ついには高画素のカメラまで外付けしてしまったのだった。

時差を考えれば充分、幼児にしては宵っ張りの彼がまだ起きている可能性がある時間だ。
そうでなければ、いつもの姉からの「愛息自慢動画」かと、アイコンをクリックしてみれば。


通話者…TAKERU YACHI ?!

いつの間に、こちらのアカウントを入手したのだろう。
PCのパスワードを教えたつもりもないし、この通信を始めたこともヤツに言った記憶はない。

いずれにしても軽く犯罪だ…

驚き、同時に少々憤りつつ、加賀美が通話ボタンにカーソルを移してクリックすると、そこには見慣れた派手なプリントシャツを着た無精髭の男が顎を撫でつつニヤリと笑っている。

「谷地…お前っ…」

「おおおッ、コレ、マジでスゲェ、いやそっちでアンタが使ってんの見て、ちょっと興味が沸いてな…今日、パリの事務所近くの店に若いのをやって、アンタみたいな外付けカメラを買いに行かせた」

「今、そっちは昼だろ?!仕事もしないで何やってんだ…それより、そこは何処なんだッ!」

「まぁ、そう矢継ぎ早に聞かないでくれ、ん~さすがに内蔵カメラの数倍は画素がイイな、付ける前より俄然綺麗だ…」

「お前、俺のアカウント…どうして知って…」

「ま、その、なんだ…そっちでアンタがPC前からちょっと離れてる間にさ、ま、いいじゃねーの!恋人を想うが故の愛の仕業ってことで、さ」

「冗談じゃない、これはそもそもコレは甥っ子の為、そんな小汚い無精髭を見るためにわざわざ付けたわけじゃない!」

「ふぅ、ったく、今まではアルベルトさんの次で、今は可愛いヒロ君の次って、んじゃ俺は一体いつになったらアンタの一番になれんのよ、ん?」

会話を続けながらも谷地の背後を観察すると、見覚えのないベッドの脇に段ボールが積み上がっている。

どうやら前に写真で見せられたパリの事務所ではないようだ。

「後ろに見えるベッドは何だ…そこはホテルか?まさかお前っ…」

「おい、またコッチの話はスルーかよ…あぁ、よく解ったな、ここはシャンゼリゼの近く、コレクション会場に最も近いホテルの一室だ。フフ、でも別にやましいコトはねぇよ、明日のショーの準備が進んでいよいよって所なんだが、最終打ち合わせや、衣装を持ち込む前に手直しするもんなんかのために、毎年この時期だけ、どのメゾンもこの辺りに部屋を取るんだ。スタッフはもちろん、モデルや舞台美術のアーチストとの打ち合わせにも便利だしな」

「そうか、いよいよなんだな」

「ああ、もう少しの辛抱、明日の本番までのことだ」

気づけばいつも精悍な野獣の目にもさすがに少々疲れが浮いて見える。

「お前疲れてるんだろう…俺とくだらない話をする暇があったら少しでもいいから仮眠しろ、通話を切るぞ」

そう言うと、慌てた男が顔を近づけ、ワイプの中で突然ドアップになった。

「なぁそう連れないこと言うなよ…ハニー」

「は、ハニーだとぉおおっ!これ以上バカに付き合ってる暇はない、俺だって明日は仕事だもう寝るっ!」

「待ってくれ…ほら、これ見てもそう言う?」

するとカメラの角度を変える為に伸ばした男の手が写り、次の瞬間、画面に映ったものに加賀美が絶句した。

いつのまに脱いだのか、はだけたシャツの下には筋肉で割れた腹、そして…

「こ、この変態野郎っ!こっちが真面目に聞いてやってる最中に、勝手に脱いで何してる!そんなことのためにわざわざ外付けカメラまで…馬鹿か、呆れてモノが言えないぞ」

「フフ、変態だろうがバカだろうがどうぞ何とでも言ってくれ、俺はアンタの声と顔だけでいつだってこうなっちまう、どうよ厨坊より早い勃ちっぷりだ…ま、今日のは疲れマラってヤツだがな」

「よりによって仕事場で…誰か入ってきたらどうす…」

「なぁに、こっちの労働組合は日本の100倍がっちりしてる。社員の昼休みはきっかり1時間半だ、鍵も掛けたし誰も帰って来やしねぇよ…なぁ、もう一ヶ月も離れ離れで禁欲してる…頼む、アンタも脱いでこっちに見せてくれ」


映っているのは疲労がピークに達している愛しい男の身体だ。
落ちくぼんだ黒い瞳だけがギラギラと、精悍な貌に欲情の炎を映して揺れている。

世界中に散らばる従業員とその家族の運命を背負い、業界全体のトレンドに祭り上げられたカリスマ・デザイナー、谷地猛流。
男の孤独な魂が、今、自分だけを欲して真摯に熱く身を焦がしていた。

「あぁ、熱いな…アンタが目をちょっと細めただけで、こんなに身体が熱くなる…燃え出しそうだよ」

少し椅子をずらして身体を見せてくる谷地の寛げられたジーンズの前立ての奥、黒々とした濃い体毛に思わずこちらの頬が火照る。

その部分に本人の手が伸びるのを直視できず、加賀美は思わず目を伏せた。

「ジュンヤ…アンタに触れられない時、俺はいつも自分でこうしてる…わかるか?思っただけでもうガチガチに勃って…」

「…わかった、わかったから、もう言うな」

加賀美はそっとカメラを下に向け、諦めたように画面の谷地を見つめてつぶやいた。

「久しぶりにお前の前で脱ぐんなら、シャワーぐらい浴びさせてくれ…」

「ダメだっ!そんな放置プレイされちゃ我慢出来ずに俺は死ぬ!時間がないんだ…頼むよ…んんっ」

そのとき、谷地の指が自身の太い竿を掴み、力強く扱き上げる手元が写った。
堪らず漏らす男の深い吐息とささやきが、イヤフォンを通して直接耳殻に流れ込む。

「俺は今すぐアンタが欲しい、その鎖骨…何度も左右に舌を這わせて…知ってるか?アンタは骨が弱いんだ…最初は背中、激しくキスしながら、指で肩胛骨の辺りをうんと焦らして撫で上げて…腰骨の上も丸く円を描くみてぇにすると、すげぇ色っぽい喘ぎ声でもっともっと、ってねだってくるんだぜ…」

そう言いながら、膨らんだ亀頭の切れ目から、絶え間なく透明の液体が流れ出て、指を濡らす様子が見える。

「そ、そんなこと…言うわけな…」

「俺の言うことは嘘じゃねぇ、証明してやってもいい…な、俺の言う通り、アンタが自分で弄りゃわかるよ」

先走りのクチュクチュといやらしい水音までが耳元で響き、谷地の熱い体温まで直接肌に感じるようだ。

雄々しく勃ち上がったカリ首の張り出しに、何度も指の輪を掛けて弾く。
小刻みに刺激する画に合わせたように、男の荒い息づかいが激しさを増していった。


「見えるか…これがアンタの中でいつも暴れてる…何度も中を行き来して、アンタの肌を綺麗なピンク色にして、うんと感じさせて、俺の下で散々悶えさせて…」

すべての行為を頭の中に蘇らせる谷地の低い囁き。
太陽のような熱さで、愛される悦びに体中が震え出す。

気づけば自分も熱くなり、ついにはYシャツをはだけ、スラックスと一緒に下着まで椅子に座ったまま夢中で蹴り出すように脱いでしまっていた。

言われるままに机に掛けた足を広げ、フルフルと勃ちあがった自身を扱きつつ、熱に浮かされたように後ろの窄まりを指で広げる。

「あぁアンタのイイトコが全部見えてる…そう、右の乳首を摘んでもっと激しく弄れって」

「ん…っ、んっ…ダメ、ダメだ…もう」

「さっきからずっと綺麗な先っぽからダラダラ蜜が溢れてて、奥の蕾がヒクヒク震えて…みんなアンタが感じてる証拠だ…クソっ、むしゃぶり付きてぇよ!」

「あっ…あああぁっ…谷地…俺も、お前をいつも感じて、こうしてる!ココに、今すぐ挿れてくれ…」




- - - - - -




それから程なくして呼吸を合わせ、愛しいその名を呼び合いながら二人同時に白濁を吹き上げた。

胸を大きく喘がせ、ゼンゼイと鳴る激しい加賀美の呼吸が収まらぬうちに、もう谷地はサッパリした顔ですっかりいつもの無頼漢、APACHEへと変貌している。


「淳弥、ありがとう…しかしスゲェな、まさかアンタが本当にPCの前で一人エッチを生中継してくれるなんて思ってもみなかった、マジ夢じゃねぇの?てか今から顔でも抓ってみるか」

「バカっ、た、溜まってたのはお互い様だろう!別にお前とヤリたかったワケじゃない、手っ取り早く誘いに便乗して自分で処理しただけだ、年がら年中発情してるお前のような変態と一緒にされたら困る」

「その強がる口をキスで塞げないのが残念だが、俺がアンタのオカズになったんなら良しだ…イク時あんなに身を捩って感じてたんだから、今更何言ったって無駄ってもんだろ」

「クっ…畜生ッ…」

そう言う谷地のしてやったりの表情に、加賀美が苦々しく舌打ちをした。


「でもさ、アルベルトさんが言う通り、やっぱ旅人を脱がせるには北風より太陽だな」

「え?今なんて?アルベルトってまさか、貴様、何を話したっ?!正直に言ってみろっ」


今度は焦る加賀美を、画面の向こうからまぁ落ち着けと窘めて、谷地がその悪戯な黒い瞳でウィンクをする。

「なかなかこっちの思うようにならない相手に対する効果的な作戦についてだな…いろいろと意見交換を…」


「はぁっ?」


聞けばどうやら先月レオンが来日した際に、アルベルトも一緒に三人でランチをした時に出た話題だと言うのだが…


「童話に出て来る北風と太陽。頑なな旅人を脱がすのは、無理強いの北風じゃなく、結局太陽だってことになって…それなら自分が先に熱い太陽になれば、きっとやっかいなクライアントも陥落、同じく頑なな恋人も綺麗な身体を自分から目の前に晒して投げ出して…て、おいっ!」


(プチ…)


問答無用、軽くワンクリックするだけでワイプの中はブラックアウト。
画面に「通話は終了しました」の文字が出て、忌々しい男を一瞬で目の前から消し去ることが出来る。

それがネット通話の一番便利なトコロだと今更気づき、加賀美はふぅっ、と大きく息を吐いた。


「もう絶対その手には乗らない、もう二度と…太陽なんていらねぇぞっ!」



fin.
[PR]
by apacheoffice | 2011-04-03 01:58 | The North Wind and t

作文だったり感想だったり。大人の女性のみどうぞ♪


by apacheoffice
プロフィールを見る
画像一覧